芸能人に恋愛感情を抱く

つばめさんの切ない更新に触発され、私の過去の話でも書いてみますか。





まだ17歳のときだったか、私は深津絵里が好きだったんですよ。ファンと言うよりはヲタと言った方が適切なくらいね。で、そんなときに私は第一次ごんげ大戦で玉砕しましてね。さすが初めての失恋だけあって、正直世の中に絶望しましたよ。わしのことを好きになってくれる人はこの世に一人でもいるのか?わしが誰かを好きになることにどれほどの意味があるんだ?誰を好きになっても誰も嬉しく思ってくれないのならば、誰を好きになろうが一緒ではないのか?そんなことを考えているうちに、当時の理想的な女性である深津絵里に対して、恋愛感情を抱く事を躊躇しなくなりました。もう、深津絵里しか見えないって状態にまでなりましたからね。だって、テレビでおっぱいが映っても、見るのが深津絵里に申し訳ないとかわけわからんことを考えてテレビを消してたんだぜ。おっぱいってものが、ごんげにとってどんな価値のものであるのか知る人であれば、信じられん行動だろ?そしてそこまでやれる自分に自己陶酔してたりもした。どっかのカルト教団じゃないけど、神聖視してたもの。当時「深津様」とか言ってたからな。
なんか、とんでもない思考をしてたからな〜。ファンレターは何度か送ったけど、内容はほぼラブレターだったしさ。きっと世の中の一部の人が持っているだろうサインってものが欲しくなって、ファンレターに色紙と返信用の封筒を入れた事もあったし。友達が、わしに「ファンレターに婚姻届を入れろよ」って冗談で言ったら、本気で検討しちゃいましたからね。ま、当時17歳だったから結婚できなくて断念したけど、そのとき18歳だったらわしはどう決断したのか今想像するとすんごい恐いよ。そして、高校の卒業の文集に、「深津絵里と結婚したい」という内容の事をやや分かりにくく書いたしな。
でもね、所詮芸能人と一般人ですよ。いくらアホでもその現実を直視しないわけはなくてさ。今は我々は出会ってもいないけど、出会えたらきっとわしのことを好きになってくれるよ。とか、何を根拠に?的なことばかり考えて気持ちを紛らわせてましたよ。それでも、冷静に考えたらありえない話ですよ。だって、わしは全然モテないもん。実際1度振られたし。そこらへんの一般人にさえ振られるこの私が、どうやったら高貴な深津絵里に釣り合うんだ?って真剣に悩んだ。いくら悩んでも解決などするわけがない。次第に深津絵里の事を考えるだけで鬱になっていった。テレビを見るのが恐かった。私にとって深津絵里がテレビの中の存在以上にはならないことを思い知らされるのが恐かった。芸能人の結婚の話題を聞くと、次はもしかして深津絵里の番では?と考えて鬱になった。芸能情報に詳しい友達から電話がかかってくると、深津絵里が結婚したのか!?って考えてすんごい恐かった。「深」「津」「絵」「里」の文字がどれかでも目に映るだけで鬱になった。深津絵里と同郷ってだけで千代大海を憎悪した。ふかわりょうなんて、苗字が「深津」にちょっと似てるじゃないかってだけで憎悪した。山王工業のキャプテンの名前が「深津」だっただけで、SLUMダンクを嫌いになった。「深津」って地名が兵庫らへんにあることを知って、そこの住人を憎悪した。
それはもう、悲惨すぎる時代でしたよ。はっきり言って、暗黒時代よりも悲惨だったよ。当時日記をつけていたけど、わし自身でさえ今では恥ずかしくてとても読めないような事を書き綴っていたからな。要するに、今のつばめさんみたいなベクトルのことを毎日のように書いていたのだよ。自分でさえ読めないものを他人に読まれるわけにはいかんからな。あまりの恥ずかしさに日記を捨てちゃったよ。




んで、どうやって立ち直ったかなんですが、第二次ごんげ大戦が始まったのですよ。深津絵里よりも、この人のが好きだと思えたのでね。深津絵里と違って距離も割りと近いから、可能性が少しはある!と思えるのが嬉しくてさ。この人をゲットできたら、今までのダークな感情が全て帳消しになるどころかお釣りさえもくるよ!って思って、私の感情は全てその人に向いていきました。そうして私は深津絵里を忘れたのでした。



ですがね〜。4年片想いしたにも関わらず、結局第二次ごんげ大戦でごんげ軍は皆殺しにされるのですよね・・・。そうしてごんげはやっぱり一般人から目を背け、今度はハロヲタ化したのでした。でも、深津絵里の件で懲りているので、ヲタの気持ちがピークの時点でさえもマヂヲタ化するまでには至らなかったですよ。人間って学習するんだ〜って思った。もう、一生私が芸能人に恋愛感情を抱くことはないでしょうな。