藤子F不二雄SF短編集

なんで読んでいるうちに鬱になるのかが分かったよ。
この漫画、夢も希望もないからだ!
たいていの漫画って、主人公に感情移入して、主人公みたいになりたいと夢を膨らませるもんですがね。
藤子F不二雄SF短編集は、主人公に感情移入できるんだけど、主人公頑張ってるんだけど、かなりの確率で悲惨な目に遭うもんでね。
で、今日の鬱な作品

劇画・オバQ

オバQってのを詳しく知らない人のために説明しますと、
要するにドラえもんみたいな感じの作品ですよ。
正式には、オバケのQ太郎って言います。
少年(正ちゃん)の家にオバQが住んでるってもの。
オバQは、ドラえもんに比べて特殊能力の要素は少ない、友達要素が重要視される人物とイメージしてください。





そんなオバQが、15年経過してから大人になった正ちゃんのもとに戻ってきたって話。





正ちゃんも大人ですからサラリーマンなわけですよ。
最初は、オバQは懐かしがられるんだけど、遊ぼうって言ってもサラリーマンに遊ぶ時間なんて、そんなに多くないですからね。なかなか思い通りにはいきません。
正ちゃんも所帯持ちでしたから奥さんが居て、その奥さんが何日も居座るオバQをうっとうしく思うようになりまして。




で、最終的にオバQはさびしそうに去っていくのですよ・・・。







「劇画」ってタイトルが付いてたから、てっきり絵がリアルなのかと思ってたんだけど、話までリアルだったよ・・・。
藤子F不二雄氏が少年達に与えた夢物語を、自らの手で粉砕しちゃってますよ。





ホント、夢も希望もねえ漫画だよな!