漫画

藤子不二雄SF短編集が好きなんですよ。(hujikohujioってキーボードで押すとおもろいなw)
ちなみに、藤子不二雄のFのほうね。
どちらかというと、藤子不二雄ってドラえもんとか、少年向け作品のイメージが強いかと思いますが、SF短編集は、すごいな〜。
これは割と大人向けな気がしますが、すげえおもしれえよ。

征地球論

例えば、征地球論って話ですが、宇宙人が地球を征服しようとたくらんでいて、そのために地球人の素行を調査しておるのですが、調査すればするほど、地球人の不可解な部分に困惑していくって話ですな。
地球人を客観的な視点で捉えているのが非情に面白い。
例えば、ジャイアンツが活躍している野球中継を見て喜んでいるおっさんを、宇宙人たちが見て、

宇宙人A<あれは何を喜んでいるんだ?
宇宙人B<野球だ。球を投げて棒でひっぱたいて、その間に定点を走り抜ける。
宇宙人A<走り抜けてどうなるんだ?それを何故あの男が喜ぶんだ?
宇宙人B<おれに聞かれても困るんだよ。

とか、爆笑だよwww
そりゃ、宇宙人から見たら、意味不明に見えるよな〜。
他にも、どっかのおくさんが自分のだんなさんに嫌味を言って、それを宇宙人が聞いて、

宇宙人A<何故あんな話題を持ち出すんだ?
宇宙人B<地球人は、人間全てが平等であることを理想としている。だから、自分だけが取り残されることを極度に恐れるんだ。
宇宙人A<しかし、人間の理想が平等なら、みんなで仲良く山分けすればいいじゃないか?
宇宙人B<そんな単純には行かないのだ。多くの記録があるが、金持ちを解体しても別の金持ちが現れ、支配階級を倒しても別の支配階級が現れる。要するに人間社会は、何度
かきまわしてもピラミッド型にまとまる傾向があるのだ。
宇宙人A<何故平等を目指しておいて、平らに並ばんのだ?
宇宙人C<恐らく、こういうことではなかろうか。地球人は、本質的には他よりも抜きん出ていたいという願望がある。この願望は、スタートラインにおいては、つまり誰もがトップになれる可能性を有する間は公認されているが、レースが展開されるにつれ勝敗が明らかになってくると、声高々に平等が叫ばれるのだろう

って、なかなか考えさせられたな〜。人間が誰しも平等だってのはある意味理想だけど、現実的にはそれにそぐわない物事ってのが多数あるもんな。これも引用だけど

受験といい、宝くじ、競馬、麻雀、みんなことさら不平等をつくりだそうとしてるじゃないか

ってさ。
賭け事系なんて、

多くの人間が金を出し合って、少数の金持ちを作るシステム

ってこきおろしてるもん。


北極物語とヌターウォーズ

北極物語は、南極物語のパロディで、平凡なアザラシの日常に、どこからともなく二匹の犬が侵略してきたって視点。
ヌターウォーズは、平凡なきこりのヨサークに、帝国からレッドペーパーがやってきて、帝国兵になるって話。で、親友のタゴーサクが反乱軍にやられて、反乱軍許すまじと戦闘機隊に転属を願い出るも、あえなく討ち死にするって話。
いや、視点を変えると、見えるものが違ってきますよね〜。
北極物語の締めのナレーションが

そのときヘリが来た。
殺戮者は去った。
悪夢の中、彼は生きぬいたのだ。

で、
ヌターウォーズの締めのナレーションが

この日、数千の若者が帝国の不滅を信じつつ、宇宙(そら)に散った

ですもんwww

総括

藤子不二雄のFは天才だよ!おれの世界一好きな漫画家だよ。

余談

で、パーフェクト版なんてものが出回っているらしい。

しかも、定価1500円とかって、バリ高えぞ・・・。
わしの持っている奴と収録作品がかぶってたらやだな〜。
買おうかどうか悩み中。